オー・ヘンリー「善女のパン」
今日上記の話が,朝ドラで登場した。
私は初見の話だったので,検索して調べてみた。
こういう話らしい。
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パン屋を営んでいるマーサは40歳の独身女性です。
マーサの店に毎日、礼儀正しい男性客がパンを買いに来ます。
男性がいつも買うパンは2個で5セントの古いパンでした。
焼きたてパンは1個で5セントです。
マーサはこの男性の服装や爪の汚れから貧しい画家だと推測します。
ある日、マーサは男性が買っていくパンに切れ目を入れ、バターをたっぷり塗って渡しました。
マーサは想像します。
もちろん、男性との恋の始まりをです。
ところが、男性が店に怒鳴り込んで来ます。
「まぬけ」「おまえのせいでめちゃくちゃだ」「おせっかいの老いぼれ猫」
ひどい罵声を浴びせます。
男性は建築の製図を描く仕事をしていました。
賞の出るコンペ、設計競技に出品するために男性は製図を描いていたのです。
鉛筆で描いた後、インクをいれます。
そして、さらに鉛筆を消すために古いパン使って消していたのです。
製図がバターで汚れてしまったのは言うまでもありません。
その後、マーサは男性のために来ていたオシャレなブラウスを脱ぎ、とびきりの化粧品も捨てました。
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私になじみのある作品は「最後の一葉」だ。
子どもの頃読んで,「いい話だなあ」と思った記憶がある。
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- スーとジョンジーは芸術家達が集まるアパートの住人で、画家になることを夢見ていた。しかしジョンジーは肺炎にかかり「窓から見える隣の家のつたの葉が落ちる時に、自分も一緒に死んでしまう」と思い込んでいた。スーは同じアパートに住むベアマンに相談に行く。折から嵐になり、今にもつたの葉は全て落ちてしまいそうだった。
- 次の日、ジョンジーはスーにカーテンを開けてほしいと頼む。二人は全てつたの葉は落ちてしまったのでは、と思っていたが、不思議と、一枚だけ葉が残っていた。嵐はひどくなる一方だったが、その次の日も最後の一葉は散らなかった。
- ようやくジョンジーは生きる希望を見出す。医者も、この調子なら肺炎も治るだろうと確証してくれた。喜ぶジョンジー。しかし、なぜかスーは複雑な表情をしていた。
- 実は一昨日の嵐で、本物の葉は全て散ってしまっていた。二人が『最後の一葉』だと思っていたのは、ベアマンが老いた体にむちを打って描き出した、最高傑作だったのだ。ベアマンは冬の雨にずぶ濡れになり、肺炎にかかって亡くなってしまった
- つたの葉の写真
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最後は死んでしまうんでしたっけ?(ベアマンの死は,省略されていた?)
樋口一葉は,ここからペンネームを頂戴したのかな。
彼女も短命(24歳で結核で亡くなった)でしたが・・・。
PS 「本名は樋口奈津。ペンネームの由来は、インドの達磨(だるま)大師が一枚の葉に乗って中国に渡ったという伝説について、一葉が「私にもお足(銭)がない」と冗談めかして友人に語ったことだとか。 」だそうです。
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コメント
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肥さん
「善女のパン」の原題は「witche's loaves(魔女のパン)」ですね。この「魔女」は、おそらく、「魔女狩り」の「魔女」で、悪意が無いのに責められることになるパン屋の女性のメタファーなのでしょう。「善女」と訳した方は「魔女」では日本人(キリスト教文化圏ではない)には伝わらないと考えて、思い切った意訳をされたのだと想像します。
投稿: 山田春廣 | 2021年12月27日 (月) 10:29
山田さんへ
コメントありがとうございます。
〉 「善女のパン」の原題は「witche's loaves(魔女のパン)」ですね。この「魔女」は、おそらく、「魔女狩り」の「魔女」で、悪意が無いのに責められることになるパン屋の女性のメタファーなのでしょう。「善女」と訳した方は「魔女」では日本人(キリスト教文化圏ではない)には伝わらないと考えて、思い切った意訳をされたのだと想像します。
なるほど。解説していただかないと,なかなか理解することができませんね。
投稿: 肥さん | 2021年12月27日 (月) 11:30