平曲会(zoom)12/20
本日は,「敦盛最期」と「額打論」であったが,
痛恨のダブル・ブッキングのため,前者の「敦盛最期」のみ2時間の参加であった。
しかし,教科書にも出てくる有名なところで,今回はzoomの調子も良く,
もちろん目の前での演奏とは違うものの,コロナ禍では仕方のないところか。
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次回は,1月10日(日)で,「主上都落」と「維盛都落」。zoom配信もあり。
「「主上都落」は源氏軍の都侵攻を目前にあわてふためく平氏の様を活写した句。
冒頭で源氏軍が都に肉薄する様を「口説」で淡々と語った後、迎え撃つ平氏軍の陣容を
「中音」で美しく語り上げるが、その後調子を一転させ、源氏軍が都の東西南北から
攻めあがると聞いて全軍を都に引き上げさせたことを「拾」の「下音」「上音」で不
気味に語る。そして反乱が全国に広がる中で平氏がどこに安住の地を求めることがで
きるかとの不安を「三重」「初重」で美しく歌い上げる。続いて宗盛が女院に都落ち
を告げ、女院がその策を受け入れたさまを「口説」「初重」で淡々と語った後、頼み
とした上皇が都落ちを察知して御所を忍び出でて行く方知らずになる箇所を「素声」
で素っ気なく語り、頼みとした上皇に裏切られ置き去りにされた平家の悲しみを「中
音」で朗々と歌う。最後に主上行幸と供奉する平家公達の様を「口説」「三重」で美
しく歌い上げると見せて、その行幸の行列から摂政殿が離脱して北山の知足院に逃げ
込むさまを、平家の衰運を暗示するように「指声」⇒「折声」⇒「口説」⇒「拾」で
語る。とても曲節の変化に富んだ句である。
「維盛都落」は平家の行く末に暗雲が漂っていることを察知した小松三位中将維盛が
都に残していく家族への尽きせぬ想いを歌い上げた句。維盛の言葉は「指声」「折声」を
多用して印象深く語り、残される奥方と幼き二人の有様は「中音」「三重」で美しく歌い上げる。
最後にすがりつく幼き二人を振り切って維盛が出立するや、平家が都の一族の館館を
焼き払うさまを「下音」「上音」の「拾」の節でさらっと語り終える。」
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肥沼様
ご参会ありがとうございました。
ZOOMでの視聴は、かなり良いようです。
そして参加者からは、意外と音声がクリアで画像もクリア。臨場感があったとの声を戴きました。
やはり録音用の高価な集音マイクをセットしたのが音声の良さに繋がり、ウェッブカメラも割と高級品を導入したことが画像の良さに繋がったようです。
今回参会された一人は、スマホで視聴したとのこと。「平曲を堪能した」と伺いました。
ZOOMはPCもしくはタブレットPC、そしてスマホがあれば十分楽しめる。
二回のテスト配信会の参会者は1回目5名・2回目5名(トラブルのなかった人だけ)。
この合計10名のうちの8名が初めての参会者。平曲を初めて聞いたひとは7名。
全参会者10名の中でも遠方の人も多い。大阪1名・京都1名・岐阜2名・長野1名・千葉1名。
普段でも遠方でなかなか参加できないかた。
そして基礎疾患を抱えて医者から外出を制限されている人が1名。
また参会者10名の内で20台2名・50台1名・60台1名・あと6名は70台。
高齢で基礎疾患を抱えていたり、コロナで外出を控えている人も参会できる。
この二度のテスト配信会で参会者が8名増えて、18年3月以来の参会者は51名となりました。そのうちの15人が二度以上の参加。
また昨年19年はたった10名しか参加がなかったのが、20年は18名に増えました。
21年もまだコロナ禍は続きますが、ZOOMでの参会者が増えることが期待できます。もちろん実際に参会される方も増やしたいのですが、これはコロナ禍の中ではなかなか大変でしょうね。
ZOOMでの配信は、いろいろな意味で好結果です。
もしとても良いステレオシステムと大画面のモニターがあれば、かなりの臨場感でしょうね。
今後コロナ禍が終わっても、ZOOM配信を続けようと思います。
投稿: 川瀬健一 | 2020年12月21日 (月) 13:21
川瀬さんへ
コメントありがとうございます。
確かにzoomはテレビと似ていて,安全にしかも費用も行き帰りの時間もかからず鑑賞できますから,
それで「臨場感」を味わうことができるのなら,良いのではないでしょうか。
投稿: 肥さん | 2020年12月21日 (月) 20:16