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2020年11月 3日 (火)

5W1H~いつどこで誰がなぜお経を詠んだのか?

小中学生の時,国語の時間に,5W1Hというのを教わった。

When(いつ) Where(どこで) Who(誰が) What(何を) Why(なぜ)したのか?

「これを利用して書くと,ニュースのように事実を伝えることができる」のというのだ。

幼い心は沸き立った。

ところが,日本古代史の本を読もうとすると,困ったことになる。

どうも古代史の本は,そのように書かれていないようなのだ。

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【いつ】現存する一番古い本が「古事記」「日本書紀」(などの六国史)しかないことになっている。

なので,それに従って書くことになってしまう。

【どこで】「古事記」「日本書紀」は,明らかに近畿地方が中心となっている。

【誰が】「古事記」「日本書紀」は近畿王朝が作ったものなので,歴史書というより歴史思想書の傾向が強い。

つまり「昔からこの国は,近畿王朝が治めてきた」という主張がてんこ盛りなのだ。

【何を】仏教でもいいし,お経でもいいし,国分寺でもいいし,古代官道でもいいが,

主語の後に来る目的語も近畿王朝の業績というように解釈されがちとなる。

そして,その内容の証明責任は,通説側ではなく,異を唱える側にあるとされている。

【なぜ】これも主語によって大きく影響を受けるように思う。

九州王朝が太宰府に都(畿)を構える7世紀初頭と,近畿王朝が大和に都(畿)を定める8世紀初頭では,

タイムラグが約1世紀(100年)ある。(ちなみに,「古事記」には,「畿」は1回も出て来ない=主権者ではなかったのだ)

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私が先程,「日本古代史の本を読もうとすると,困ったことになる」と書いたのは,

実際に先在した九州王朝を無視するために,5W1Hが書かれていない(ぼやかされている)ことが少なくないからだ。

そこで,その行きつく先は,「こんな大きな事業を行えるのは,近畿王朝だけしかないだろう」ということにされてしまう。

しかし,古田武彦氏の九州王朝説をはじめとした多元的古代の研究により,

多くの事業が先在する九州王朝によってはじめられ,近畿王朝がそれを模倣している姿が明らかにされてきている。

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ところで,九州年号には,仏教との関係を感じさせるものが多い。

僧聴(536〜540年)

法清(554~557年)・・・「法」は,仏教の教えのこと

和僧(565~569年)

金光(570~575年)・・・金光教と関係ありそうだ

仁王(623~634年)・・・仁王般若経・仁王会と関係ありそうだ

僧要(635〜639年)

約1世紀(100年)の間に6回もあり,合計37年も仏教関連の年号が続いた。

これはまさしく,かつて習った5W1Hが登場しなければならない場面である。

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【いつ】6世紀前半から7世紀前半にかけての1世紀(100年間)

【どこで】北部九州で

【誰が】九州王朝が

【何を】大陸・半島から伝わった仏教(寺・経・僧尼)を

【どうしたか】「鎮護国家」のために取り入れた

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このように考えることが,5W1Hの正しい活用法なのではないのか。

そして,その場所は,「国分寺」に先在する国寺・尼寺(白鳳瓦も出土している)であったと思う。

だが,現在の国分寺研究は,「741年の聖武天皇による「国分寺建立の詔」」を盲信し,

そこから国分寺の歴史が始まると考えているようだ。

この詔の中には「国分寺」という言葉は1回も出て来ず,「(従来の建物に加えて)七重塔を作れ」と

言っている詔なのだが,先在の王朝を抹殺してしまったので,近畿王朝の業績とされてしまっている。

これが文献の研究だけなら仕方がないが,考古学の研究もそうなってしまっているのが残念だ。

多元的「国分寺」研究がさらに必要である。

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