漢字の始まりは,甲骨文字!?
漢字について,ちょっとウィキペディアを調べてみた。
すると,こんな書き方をしていた。
「現在存在する中での最古の漢字は、殷墟から発掘される甲骨などに刻まれた甲骨文字である 」
歴史教科書には,「漢字のもとになった甲骨文字」という表現があるので,
私は甲骨文字まで入れては入れ過ぎだと思うのだが,ウィキペディアは「最古の漢字」とするみたいだ。
(私には,どう見ても象形文字のように見えるのだが・・・)
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甲骨文 | 金文 | 大篆書 | 小篆書 | 隷書 | 楷書 |
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↑ ↑
この2つも「漢字」に入れる?
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で,そのあと漢字(「中国文字」という表現が良いと思う)の歴史は,周代の大篆,秦代の小篆となり,さらに隷書体へ。
そして,草書体から入って楷書体(行書体は楷書体の後という考えもあるらしい)となっていく。
最近では,簡易体という形でも変化していますね。
漢字というと,「漢代に限定する」というとらえ方もあるので,いっそ「中国文字」と表現したらいかがでしょうか。
そして,その発展の歴史のなかで,早い時期に発明された文字を大篆や小篆とした方が誤解を生みにくいのではないかと思う。
皆さん,どう思いますか?
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記号・甲骨文字 → 中国文字(周代の大篆・秦代の小篆・隷書体・草書体・楷書体・行書体→簡易体)
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朝早く起きて三文の得。
勉強になりました。
確かに漢字は「漢」の字という意味になりますね。
そういえば唐詩というのもありましたね。
投稿: 翔空 | 2020年10月20日 (火) 04:59
翔空さんへ
コメントありがとうございます。
そうなんです。
漢字には,広義の場合(中国文字)というのと狭義の場合(漢代の文字)の
2通りがあると思うのです。
投稿: 肥さん | 2020年10月20日 (火) 08:59
肥沼さんへ
漢字=漢の文字
というとらえ方はしません。
あくまでも中国の文字=漢字ですから、その始まりは甲骨文字です。あとは書体の変化。
辞書を引いてごらんなさい。
>歴史教科書には,「漢字のもとになった甲骨文字」という表現がある
これが間違いです。
ではなぜ日本では中国の文字を漢字と呼ぶか。
ここに日本と漢字の歴史が隠されています。
中国の文字が日本に伝来したのが漢王朝の時だった。だから日本人は中国文字を漢字と読んできた。
ということだと思います。
※スパム対策でコメントが拒否される理由は、URLを入れたときだけのようです。
投稿: 川瀬健一 | 2020年10月20日 (火) 13:08
川瀬さんへ
コメントありがとうございます。
投稿: 肥さん | 2020年10月20日 (火) 14:24
肥さんへ
では「漢文」は「中国文」となるのでしょうか?
「漢字」も「漢文」も「漢王朝の」という意味ではないですよ(伝わった経緯がどうあれ)。
投稿: 山田春廣 | 2020年10月20日 (火) 15:56
漢字の歴史についてわかりやすいサイトがあるので添付しておきます。
★http://www.kinkido.net/Chinese/resume-kanji.html
宋朝体と明朝体のうつりかわり 漢字書体の歴史
★http://210.155.158.217/shodokisochishiki/shotai.html
漢字を学びたい人の総合サイト「空海」 書体の変遷について
投稿: 川瀬健一 | 2020年10月20日 (火) 17:22
https://kanjibunka.com/kanji-faq/history/q0208/
漢字はどうして「漢字」というのですか? 漢王朝の時代に生まれたものなのですか?
という興味深い問答が大修館のサイトにありました。よくわかりました。
漢字の漢は漢王朝ではなく漢民族という意味ではという理解です。
「漢字」という言葉が使われ始めたのは13世紀とか。漢民族以外にも独自の文字を持つようになった民族が東アジアに出現したことで、それまでは特に名前のなかった中国文字を、漢民族独自の文字という意味で漢字と呼ぶようになったのではということ。
なるほど。
目から鱗です。
このサイトにも説明がありますが、日本で仮名が生まれたときにこれまで使用してきた中国由来の文字の呼び名は「真名」となったことはよく知られています。
つまりこれまで日本では中国由来の文字の名前はなかった。
しかし平仮名や片仮名ができたことで中国由来の文字を真名と呼ぶようになったと。
なるほど納得です。
投稿: 川瀬健一 | 2020年10月21日 (水) 00:35