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2019年8月 8日 (木)

泉官衙遺跡のⅢ期の終わりの理由

4日前に「泉官衙遺跡の変遷図は,2つの王朝の〈栄枯盛衰〉を表していたか?」

という長い題名の文章を書いたが,それのおまけである。

http://koesan21.cocolog-nifty.com/dream/2019/08/post-aab7bf.htm

あの中で私は,「方位の考古学」の考えに従って「100年前に戻すと,以下のようになる。」

とⅠ~Ⅲ期の「改定案」を出した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Ⅰ期官衙(6世紀後半~7世紀初頭) 九州王朝の東偏

Ⅱ期官衙(7世紀初頭~後半)    九州王朝の正方位 → 白村江の戦いによって敗北。滅亡

Ⅲ期官衙(7世紀後半~8世紀後半) 近畿王朝の正方位 → 律令制の衰え

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特に反対はいただかなかったので,それで話を進めよう。

私は,Ⅲ期官衙を「7世紀後半~8世紀後半」としながらも,「ちょっと近畿王朝が短すぎるのでは」と考えていた。

せっかく日本の指導権を手に入れながら,「律令制の衰え」(確かに衰えては行くが)だけで,そうなったのかと。

それでいくつか思いつく理由を,加えておこうと思う。

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A 中心が移動した・・・有力豪族の本拠地である内陸部へ

B 蝦夷の反乱の影響・・・どの事件かは不明だが

C 869年の貞観地震(津波)の影響・・・ちょっと時代が後代だれ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

実際,交通路が「浜通り」を通っているのは奈良時代だけらしく,

それ以前の古墳時代やそれ以後の平安時代は「もっと内陸」を通っている。

参考のために,著者が載せてくれている図56を載せておく。

Img_3978

 

 

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コメント

肥沼さんへ

 Ⅲ期の終末の理由を考えたとのこと。8世紀後半ではたしかに早すぎます。ということでいろいろ考えられますが、そもそも方位の考古学のテーゼでは、東北も100年編年が後ろにずらされていることが確かめられてきましたが、問題はこのずれがいつまで続いているかです。
 太宰府でやったように、Ⅱ期政庁は火災で焼け、Ⅲ期政庁はその焼土層の上に再建されていた。
 通説では「第Ⅱ期    8世紀前半~10世紀中頃」となっていたので最初私たちはこれを「7世紀前半~9世紀中頃」としたが、焼土層が見つかっているので、10世紀中頃という年代は動かないことが確認された。
 つまり近畿で生まれた瓦や須恵器が九州に広がるには100年かかったという考えでの編年のずれは、10世紀中頃までは及ばないということなのです。
 編年のずれは古墳時代末から飛鳥時代・奈良時代までかもしれない。つまり5世紀末から8世紀末ぐらいかもしれないのです。平安時代にはいった9世紀以後はずれていないかもしれない。

 これは武蔵国府を検討していたときにも出てきた問題です。
 平安時代遺構には編年のずれがないと仮定すると、泉官衙遺跡では、Ⅲ期の終わりは9世紀後半ですから、文字通りに律令制の衰えで良いことになります。
 そして貞観津波で官衙が破壊され、官衙が内陸に移ったので二度と再建されなかったという仮説も有力ですね。
 このあたりを確定する遺構が、泉官衙では出ていないのか。
 できればあの本をもう一度精査してみてください。官衙の終焉を示す遺構があるかもしれません。確実に年代を確定できるものが。

編年のずれの終わりを確定する遺跡をもっと見つけたいものです。

川瀬さんへ
コメントありがとうございます。

〉  できればあの本をもう一度精査してみてください。官衙の終焉を示す遺構があるかもしれません。確実に年代を確定できるものが。
編年のずれの終わりを確定する遺跡をもっと見つけたいものです。

はい,チャレンジしてみたいと思います。
何か載っていたら,またアップします。

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