茨木のり子の「六月」という詩
子どもの頃は,六月と言えば梅雨で,
しとしと降る雨にため息をついたものだった。
大人になると,それはなくなったが,
今度は「空(から)梅雨」という,
梅雨なんだか梅雨じゃないんだかはっきりしろ!
という気候の変化。(おそらく温帯→熱帯に)
でも,教員になってこの茨城のり子の「六月」という詩を
生徒たちに紹介する喜びの季節にもなった。
毎年この「六月」を学級通信で,今は「夢ブログ」で紹介し,
自らの気分を盛り立てています。
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六月 茨木のり子
どこかに美しい村はないか
一日の仕事の終わりには一杯の黒ビール
鍬を立てかけ 籠をおき
男も女も大きなジョッキをかたむける
どこかに美しい街はないか
食べられる実をつけた街路樹が
どこまでも続き すみれいろした夕暮れは
若者のやさしいさざめきで満ち満ちる
どこかに美しい人と人の力はないか
同じ時代をともに生きる
したしさとおかしさとそうして怒りが
鋭い力となって たちあらわれる
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