「裸の王様」の原作
「裸の王様と国分寺建立の詔」という題で書こうとしたら,
ウィキペディア「裸の王様」に面白いことが書いてあったので,
それで一話書くことにする。
アンデルセンが書いた「裸の王様」は有名な話で,
知っている人が少なくないと思う。(若い人は知らないかも)
いかさま職人が「見えないマント」を縫い王様をだますが,
それを一人の子どもが素直に,「王様は裸だ。裸の王様だ」と言い,
真実を見破るというなかなか痛快な話だ。
実は,これには原作があって,アンデルセンはそれを用いて,
わかりやすい形で現代風にアレンジしたという感じだろうか。
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原作と翻案との違い(ウィキペディアに掲載の表)
原話と物語の大枠は変わっていないが、元の話では、「馬鹿の目には見えない布地」ではなく、
「姦通から生まれた者には見えない布地」であり、
「王さまは裸だ」と真実を告げるのは、子供ではなく馬丁の黒人である。
一橋大学附属図書館が公開している『アンデルセンと「裸の王様」』によると主な違いは以下のようになる。
【原作と翻案との違い】
フアン・マヌエル(1335年)『ルカノール伯爵』 アンデルセン(1837年)『童話集』
題名 「ある王といかさま機織り師たちに起こったこと」 「皇帝の新しい服 」
主人公 王 皇帝
主人公の関心事 王室の財産を増大させること 美しい新しい着物
詐欺師の人数 3人 2人
誰に見えない衣裳か 父親の実の子ではない者 自分の地位にふさわしくない者や、手におえないばか者
真実を告げる者 王の馬丁をしていた黒人 1人の小さな子供
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ウィキペディア「裸の王様」
https://ja.wikipedia.org/wiki/裸の王様
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