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2018年12月12日 (水)

倭国の暦法と時刻制度(増田修さん)

「夢ブログ」に書いた「2月30日!?」に端を発して,
「出雲風土記」について議論が交わされている。

もうそろそろ四半世紀前になってしまうのだが,
こんな文章が大先輩である増田修さんによって書かれています。
参考までにアップしておきます。(後半の方です)

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「・・・さて、『日本書紀』を始めとする六国史は、「古記」の説く四分暦を用いたとは主張していない。
六国史の暦日においても、四分暦は採用されていない。したがって、「古記」にみえる四分暦は、
近畿天皇家が施行した暦ではありえない。
 「古記」は、和銅六年二月一九日格・慶雲三年九月一〇日格(『令集解」巻十三・田令)などを引用しているので、「大宝令」の注釈書であることは否定できない。その「大宝令」は、「大略、浄御原朝廷を以て准正と為す」(『続日本紀』大宝元年八月癸卯条)という。「浄御原令」については、『日本書紀』持統天皇三(六九八)年条に「諸司に班賜す」とありながら「令」制定の記事はない。古田武彦は、この事実は「浄御原令」が天皇家自身の制定によるものではなく九州王朝(倭国)系の「令」に依存していることを示しているという。(54) そうすると、「古記」の暦数についての注釈は、倭国の「令」の注釈書に依拠していると考えてよいであろう。
 それでは、「大宝令」の注釈書である「古記」が、なぜ暦数の注釈に、
儀鳳暦ではなく倭国の四分暦を示したのであろうか?

 それは、大宝元年以降も、近畿天皇家といえども、倭国の支配領域において長期間実施され社会生活に定着し、かつ正当性を有していた倭国の暦を、一気に廃絶することができず、「養老令」が施行される天平勝宝九(七五七)年頃までは、(それ以降もしばらくの間は・・・)倭国の承継者として併用していたからであろう。」

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倭国の暦法と時刻制度

http://www.furutasigaku.jp/jfuruta/simin16/rekihouz.html

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古田史学」カテゴリの記事

コメント

肥さんへ

増田修氏の「倭国の暦法と時刻制度」は、どんなに詳しく史料を引用しようが、論理的でなければ真実は求めることができない、という例証です。論証を欠いた実証はいかに誤りを犯すかという絶好の例証です。私はすでに批判した記事を書いています。

学問は実証よりも論証を重んじる―「倭国の暦法と時刻制度」の誤謬―2017年7月 5日 (水)
http://sanmao.cocolog-nifty.com/reki/2017/07/post-8695.html

肥さんへ
書き忘れました。

>それは、『令集解』陰陽寮条の「古記」に見える「暦数」なのではあるまいか。「古記」の説く暦法は、後漢四分暦と同じく四分暦法・章法をとり、『春秋正義』が古暦(前漢四分暦)として記録している暦法である。

『出雲風土記』と正倉院出勤簿の二月卅日は「四分暦」ですよ。
「日本国」の『令集解』陰陽寮条の「古記」なのですよ。
増田氏は論理性を欠いたので真実に迫れなかったのです。おしいことです。

山田さんへ
コメントありがとうございます。

〉 増田修氏の「倭国の暦法と時刻制度」は、どんなに詳しく史料を引用しようが、論理的でなければ真実は求めることができない、という例証です。論証を欠いた実証はいかに誤りを犯すかという絶好の例証です。私はすでに批判した記事を書いています。
学問は実証よりも論証を重んじる―「倭国の暦法と時刻制度」の誤謬―2017年7月 5日 (水)
http://sanmao.cocolog-nifty.com/reki/2017/07/post-8695.html

それは失礼しました。

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