須恵器は「年代のものさし」
飛鳥編年と難波編年というのがあって,
両者には20年ほどの差があるらしい。
そうすると天皇の在位では2~3代違ってしまい,
孝徳天皇と天武天皇ほどの差のが生じてしまう。
(途中に,斉明天皇と天智天皇が入るので)
これでは歴史の真実には近づけないだろう。
どちらかが正しくてどちらかが間違っているのか,
また両方ともまだその域に達していないのかはわからない。
ただ,「両方とも正しい」ということがないとしたら,
それぞれが正義を主張することになり,
「戦争」になってしまう。
私はそういう研究の仕方は危ないので,
あまり「本気」でやってはいけないと思う。
肩の力を抜いてやった方が,スポーツでは多いではないか。
古代史の研究もそういう発想があるといいと思う。
https://syoki-kaimei.blog.so-net.ne.jp/2017-04-15-2
※ 飛鳥編年は通説派の,難波編年は大阪歴史博物館の主張らしい。
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肥沼さんへ
須恵器の飛鳥編年と難波編年。どちらがただしいか。
これはそれぞれの編年がどういう方法論とどういう史料を使ってできているかを点検すれば、わかることです。
もちろんどちらも間違いということもあるわけですね。
投稿: 川瀬 | 2018年11月30日 (金) 13:35
川瀬さんへ
コメントありがとうございます。
〉 須恵器の飛鳥編年と難波編年。どちらがただしいか。
これはそれぞれの編年がどういう方法論とどういう史料を使ってできているかを点検すれば、わかることです。
年輪年代法や干支木簡など考古学の成果を使っているので,
より科学的であるという方も難波編年の方にいらっしゃいます。
それに対して,飛鳥編年は「日本書紀」に盲従していると・・・。
投稿: 肥さん | 2018年12月 1日 (土) 05:02
>年輪年代法や干支木簡など考古学の成果を使っているので,より科学的であるという方も難波編年の方にいらっしゃいます。
大阪歴史博物館が前期難波宮の年代比定に、「年輪年代法や干支木簡など考古学の成果を使っているので」より科学的だと古賀さんが言っていますが、すでにこの「科学的」論証が史料の使い方として間違っているということは、私が「古賀大下論争を読む」で指摘したことです。
難波編年は前期難波宮を書紀孝徳紀の年代に合わすことを目的としたものですので、全く科学的ではありません。
>それに対して,飛鳥編年は「日本書紀」に盲従していると・・・。
日本書紀に書かれたことがすべて嘘であるわけではありません。確実に近畿天皇家の事績と読める部分は、その年代も含めて貴重な証言です。飛鳥寺の創建年代の記述や各宮の建設年代など、考古学が依拠できる絶対年代です。
この文字史料での遺跡の絶対年代が示されている資料を使わない手はないのです。
古賀さんの論は、「日本書紀はねつ造の書である」という古田さんの論を捻じ曲げて使用したものです。
以上のように人の論が正しいかどうかは方法論にあり、そして史料を正しく使っているかどうかにあるのです。この分析方法を公正に使う限り対立する二つの論のどちらが正しいかはおのずから明らかです。
投稿: 川瀬 | 2018年12月 1日 (土) 18:07
川瀬さんへ
コメントありがとうございます。
〉 以上のように人の論が正しいかどうかは方法論にあり、そして史料を正しく使っているかどうかにあるのです。この分析方法を公正に使う限り対立する二つの論のどちらが正しいかはおのずから明らかです。
私の場合,サイトでいろいろ川瀬さんから教えていただいており,
またサイトを通じて発信できるわけですが,
世の中にはそういう事情でない方が多いと思うので,
「年輪年代法」「干支木簡」「日本書紀」について正しい活用をしているかどうかなど,
なかなか理解ができないのではないかと想像します。
なので,多くの人にとっては,川瀬さんの言われるように「おのずから明らか」でないから,
今の事態が起きているのですから・・・。
もちろん,どの考え方が正しかったかは,歴史が証明してくれると思いますが。
投稿: 肥さん | 2018年12月 2日 (日) 05:53
>「年輪年代法」「干支木簡」「日本書紀」について正しい活用をしているかどうかなど,
なかなか理解ができないのではないかと想像します。
なので,多くの人にとっては,川瀬さんの言われるように「おのずから明らか」でないから,
今の事態が起きているのですから・・・。
前期難波宮九州王朝副都説で問題になるのが、「年輪年代法」「干支木簡」「日本書紀」についての正しい活用法がなされているのかどうかだとわかったのなら、そこでとどまっていないで、自分でこれらを勉強すれば良いのです。ネット時代は自学自習をするにはもってこいの環境です。
「難しそうだ」と言ってこれらの問題に手をつけないから、いつまでたってもどちらが正しいのかわからない、確信がもてないだけですよ。人の解説を聞いているだけではダメ。自分の目と頭と手足を使って確かめること。
まず私の「古賀大下論争を読む」を精読してください。
そのうえでわからないことがあったら自分でまず調べましょう。考えましょう。
それでもわからないことがあったら私に聞いてください。私のサイトに入れば簡単にメールできるのですから。
これが素人から玄人へ脱皮するための必須条件です。みなさん勉強不足です。
投稿: 川瀬 | 2018年12月 2日 (日) 12:51
川瀬さんへ
コメントありがとうございます。
投稿: 肥さん | 2018年12月 2日 (日) 15:14