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2018年6月23日 (土)

九州年号を探そう!(再)

歴史教科書には出て来ないが,
各地の寺社縁起でたくさん登場する年号がある。
これは大和王朝が大宝(701年)と建元するまで約200年間,
日本列島の主権国家であった九州王朝の出した年号である。
九州王朝の実在を証明する証拠品だと思うので,
これまでも何回か登場させてきた。
来年あたり改元されるとのことだが,
この機会に知っておいてもらうといいと思う。
これまで大宝から平成まで約1300年にわたって,
大和王朝は年号を定めてきたことになる。
では,5年前に書いた「九州年号を探そう!」を再録いたします。

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九州年号を探そう!

歴史上「九州年号」と呼ばれる古代の年号群がある。
6世紀前半から8世紀初頭にかけて作られたもので,
主に神社や寺の縁起などに登場する。
干支で並べると隙間なく並べることができるので,
統一権力による年号と考えるのが正当な評価だと思う。
(明治以降,私年号や偽年号といった差別的な扱いを受けたが,
江戸時代にはそうではなかったとのこと。どちらが学問的か)

古代史研究というと,何か難しいことのように思えるが,
この九州年号が寺社縁起に登場するかどうか探すという方法で,
古代史研究を楽しむというやり方もあると思う。
縁起はたいていその寺社がいかに長い歴史を持つのか
という観点で書かれているので,
その冒頭に九州年号が使われることがあるのだ。

「続日本紀」によると,701年には大宝年号が建元される。
つまり大和年号(近畿天皇家の作った年号)がここでスタートしたのだ。
聖武天皇も詔勅の中で,「白鳳以来,朱雀以前」という形で,
九州年号の存在を語ってくれている。
だから,それ以前に建てられた寺社は,
九州年号を使っている可能性が高いか,
または「日本書紀」の影響で書き換えられた。

いずれにしても,「九州年号を探そう!」という観点は,
古代史入門にとってもいいきっかけを作ってくれると思う。
最後に,「九州年号の一覧」をどうぞ!

継体・・・517~521年(5年間)
善記・・・522~525年(4年間)
正和・・・526~530年(5年間)
教到・・・531~535年(5年間)
僧聴・・・536~541年(5年間)
明要・・・541~551年(11年間)
貴楽・・・552~553年(2年間)
法清・・・554~557年(4年間)
兄弟・・・558年(1年間)
蔵和・・・559~563年(5年間)
師安・・・564年(1年間)
和僧・・・565~569年(5年間)
金光・・・570~575年(6年間)
賢接・・・576~580年(5年間)
鏡当・・・581~584年(4年間)
勝照・・・585~588年(4年間)
端政・・・589~593年(5年間)
告貴・・・594~600年(7年間)
願転・・・601~604年(4年間)
光元・・・605~610年(6年間)
定居・・・611~617年(7年間)
倭京・・・618~622年(5年間)   ← 太宰府のことか
仁王・・・623~634年(12年間)
僧要・・・635~639年(5年間)
命長・・・640~646年(7年間)
常色・・・647~651年(5年間)
白雉・・・652~660年(9年間)◆
白鳳・・・661~683年(23年間)  ← 白村江の戦いのため,改元できず
朱雀・・・684~685年(2年間)
朱鳥・・・686~694年(9年間)◆
大化・・・695~703年(9年間)◆
大長・・・704~712年(9年間)

日本書紀によると,年号は大化(645)から始まり,
飛び石的に白雉や朱鳥があり,
大宝(701)につながるというのだが
およそ年号というものは「すき間なく続いている」
ことに意義があるのであり,
それでこそ年代のモノサシ足りうるのだ。
その点,日本書紀に出てくる3つの年号は
そもそも「年号」としてのテイをなしていないのである。
なお,712年という年号は「古事記」の作られた年だ。
大和中心の歴史がまとめられた年に
九州年号も終わる。

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