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2015年10月17日 (土)

『歴史地理教育』誌の原稿(3稿)ができる

「2稿」を編集部にお送りしたところ,
重要な指摘をしていただき,修正したものが本稿です。
より内容を伝わりやすくしていただき,
編集部に感謝いたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

仮説実験授業の授業書《世界の国ぐに》と
立体教材「GDPボックス」を使った6時間

はじめに 
中学一年で出会う世界地理は、社会科を好きになっ
てもらうという意味で、大変重要な位置を占めている。
その点仮説実験授業には、授業書《世界の国ぐに》
というピッタリの授業プランがあり、それと伴走するかの
ように開発された立体教材の「GDPボックス」があって、
とてもたのしい授業が期待できる単元である。
(GDPボックスとは、発砲スチロールあるいはケント紙で
作られた立体教材で、 底面積がその国の人口を表し、
体積がその国のGDPを表し、高さがその国の一人当
たりのGDPを表すというスグレモノなのである)

 これまで、この立体教材を「ブロックス」と呼び、生徒
たちにもそう紹介してきたが、これを開発した「楽ちん
研究会」(秋田総一郎さん、小出雅之さん、宗敦夫さん)
によると、別の教材と混同させないようにしてほしいという
ことなので、研究協力者・平野隆昭さんと相談の上、
現在では「GDPボックス」と改名している。

 ところで、私は「肥さんの夢ブログ」というサイトを開設
している。今回の授業の様子もそれで記録してきたので、
「臨場感」を味わっていただく意味でも、利用させていた
だきたいと思う。最初は読みにくいかもしれないけれど、
ブログを通しての授業記録によろしくお付き合い下さい。

 授業は、授業書《世界の国ぐに》第一部に四時間、
「GDPボックス」作りに二時間で、合計六時間だった。
さあ、始まり始まり・・・。

「出会い」の授業!
 昨日、今年度の初授業があった。クラスも1年1組で,
まさにスタートにふさわしいクラスだった。
まずは、手品2種(マジック・ノートとスプーン曲げ)で、
生徒たちのご機嫌うかがい。その後,授業書《世界の
国ぐに》の第一部=「いろいろな世界地図」の[問題一]
~[問題三]を行った。(ここで切るのが効果的である)
[問題一]は、スウェーデンとナイジェリアの面積比べ。
[問題二]は、米国と中国の面積比べ。
[問題三]は、ロシア連邦と中国の面積比べ

021

 これらは「メルカトル図法」を扱ったもので、仮説
実験授業の醍醐味を味わえる問題群である。

[問題一]でさっそく盛り上がり、それが、[問題二]と
[問題三]につながっていった。最高の「出会い」であった。
次回の授業が,とても楽しみである。(o^-^o)
2015年4月14日 (火)

「全部間違えたけど,楽しかった!」
 板倉聖宣さんの作られた授業書《世界の国ぐに》は、
やはりよくできている。(後述の仮説社から購入できる)
 昨日三クラスで、[問題一]~[問題三]をやったのだが,
どのクラスでも表題のような感想が多かった。
普通人は間違えることが嫌いだから、三問も続けて間違え
たくはないけれど、授業書《世界の国ぐに》のような
メルカトル図法のたのしい問題なら、「間違えたこと
(直感を優先させた故の間違い)が、次につながっていく」
ということなのだろう。その点,この授業書は社会の科学の
ものだが、自然科学の雰囲気も持っているのだ。
 今日は、[問題四]からのスタートのクラスが三つ。
初めてのクラスが一つとけっこうきつい1日だった。
疲れるけれど、もしかしたらこの授業書をやれる最後の機
会(定年まであと三年である)となるかもしれないので、
「サービス精神の塊(かたまり)」でいくことにする。
なお、[問題四]は、面積でベスト六を予想させるものである。
六位までと七位以下では二倍以上違うので、六位まで予想
させるということも意義が深いのである。
2015年4月15日 (水)

「今日もたのしかったです!」の感想に、疲れも半減
 新学期の緊張の中での、それもほとんど空き時間の
ない授業は本当に疲れる。これが仮説実験授業だから
いいものの、普通の教科書の授業だったら、なおさらだ。
本日は六時間出ずっぱりの授業だった(。>0<。)
 でも、今はまだ授業書《世界の国ぐに》をやっているので、
「今日もたのしかったです!」などと感想に書いてもらうと、
疲れも半分になるのですが・・・。(o^-^o)

「人口の多い国の覚え方」で一挙に覚える
 人口の多い国の覚え方を使って、みんなでバレーボールの
応援のように覚えたりもした。
「人口多いは,中 印 米国、インドネ、ブラジル、
パキスにナイジェ、バングラ、ロシアに、我が日本(にっぽん)、
チャチャチャ」。最後の「チャチャチャ」は、元の授業書には
入っていないのだが、調子よく唱えるために変えてみた。
みんな笑いながら、楽しんで覚えられた。テストにも
出題したが、もっとも正答率の高い問題の一つになった。
2015年4月16日 (木)

初めて見る「GDPボックス」に大興奮!
 授業書《世界の国ぐに》第一部も後半に入り、
[問題七]の「一人当たりのGDP」を聞く問題。
その答えには、GDPボックス を登場させた。

020

Photo

 これには生徒たちも大興奮!初めて見る 「GDP
ボックス 」に、視線が集まる。一つひとつ貼っていく
たびに、歓声が上がった。黒板いっぱいに世界
地図を描き、中国→インド→米国、日本→西ヨー
ロッパ→北ヨーロッパ→その他の地域という順番
で貼っていった。チャイムが鳴って片付ける際には、
「お手伝い」が続出したほどだ。やはり「GDPボックス」
の力はすごい!あらためてそう感じた。片付けを
手伝ってくれたある女子生徒が、「私、これ欲しい
なあ」と言っていた。
2015年4月17日 (金)

 このあと、授業書《世界の国ぐに》は、[問題八]の
「日本との貿易関係」をやって終了。生徒たちに、
ここまでの授業評価と感想を書いてもらった。
 仮説実験授業では、最後にこの二つを書いてもらい
授業を終わる。さらに、テストもしてから感想を書いて
もらうという先生もいるが、私は中間テストで問題を出
したいので、今回はここで行なった。

高い授業評価とうれしい感想たち
 今週は疲れたが、収穫の多い一週間だった。
まず、授業書《世界の国ぐに》第一部「いろいろな
世界地図」が終わり、GDPボックスの紹介もあって、
破格の授業評価をもらうことができた。ヽ(´▽`)/

【生徒たちの授業評価】
  〈たのしさ〉 五クラスの合計
⑤とてもたのしかった 一一三人
④たのしかった 四一人
③たのしくもつまらなくもなかった 一二人
②あまりたのしくなかった 一人
①まったくたのしくなかった なし

  〈わかりやすさ〉 五クラスの合計
⑤とてもよくわかった 八七人
④よくわかった 六四人
③わかった 一四人
②あまりよくわからなかった 二人
①まったくわからなかった なし

【生徒たちの感想】
 「社会の勉強をして、いろいろ世界のことが
分かってうれしかったです。もっといろいろな国
の細かい所を知りたいです。社会が好きにりま
した。」(女子)
 「本当の面積は、メルカトル図法で描かれた
面積と違うことがには驚きました。」(男子)
 「一番楽しかったことは、人口の多い国を覚え
るための歌をリズムよく歌うことでした。家に帰っ
てすぐに紙に書き、覚えるために壁に貼りました。
今ではすらすら言えるほど、完ぺきに覚えまし
た。」(女子)
 「世界の国ぐにのGDPや貿易のことが、わか
りやすくてよかった。クイズ形式でたのしかった。」
(男子)
 「一番「世界の国ぐに」で印象に残ったのは、 
やっぱり「GDPボックス」でした。たのしかったし、
分かりやすかったし。GDPボックスを全部貼って
もらった時の風景を思い出して、今後の勉強に
役立てたいと思いました。今まであまり興味が
なかった世界の国ぐにのことを、もっと知りたいと
思いました。ありがとうございました。」(女子)

二時間の「ペーパー・GDPボックス」の製作
 このあと飛び石の二時間で、「ペーパー・GDP
ボックス」を作ってもらったが、その取り組みを書き
出すと、今回の紙面からはみ出てしまう量なので、
手本にした模型の写真だけ載せておくことにする。

007

 第一回目・・・日本、米国、中国、ロシア、ドイツの五か国。
 第二回目・・・インド、ブラジル、オーストラリア、インドネシア、ナイジェリアの五か国。


「世界の人口ベスト十」を書いてみます。(選んだ国には☆)
一位・中国☆ 二位・インド☆
三位・米国☆ 四位・インドネシア☆
五位・ブラジル☆ 六位・パキスタン
七位・ナイジェリア☆ 八位・バングラデシュ
九位・ロシア☆ 十位・日本☆
 十か国のうち八か国まで入れることができました。

終わりに
 就職浪人の時に出会った「仮説実験授業」は、私の
教員生活を一変させたと思う。初期には自然科学が
中心だった授業書も、今では社会の科学の広い分野を
扱えるようになってきている。代表的で使いやすいものを、
いくつか紹介しておこう。

世界地理・・・《世界の国ぐに》《世界の国旗》
日本地理・・・《日本の都道府県》《沖縄》
世界歴史・・・《世界史入門》《二つの文明の出会い》
日本歴史・・・《日本歴史入門》《日本の戦争の歴史》
政治経済・・・《三権分立》《日本国憲法とその構成》
 《おかねと社会》《生類憐みの令》《禁酒法と民主主義》

仮説社の連絡先は、十月に高田馬場から巣鴨に移転するので、
後日分かり次第連絡します)。

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