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2014年10月28日 (火)

「日本」国号と「天皇」称号の研究

11月16日(日)に行われる研究会のために,
資料として以下のものを持っていこうと思っている。
というのも,「日本」や「天皇」という国号・称号が
話題になるのがわかっているからだ。

20年あまり古田史学から学んできた私としては,
ぜひそのような研究が行われていることをお知らせして,
役立てていただこうと思うからである。

それが,今までミニ授業書〈沖縄〉などで落合さんに
お世話になった本当の意味のお礼と考える。

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古田武彦著『真実の東北王朝』(ミネルヴァ書房)の「第3章・日本中央碑の思想」に,
日本という国名のことが出てくる。

「日本国」は九州王朝の独創

『旧唐書』に次の、有名な記事がある。
「或は曰(い)ふ。倭国、自ら其の名の雅ならざるを悪み、
改めて日本と為す」(日本伝)

『旧唐書』にいう「倭国」とは、九州王朝のことである。
倭国伝の冒頭に、
「倭国は、古の倭奴国なり」
とある。

この「倭奴国」とは、後漢の光武帝から贈られた金印の国だから、
志賀島、すなわち九州(筑紫)の王者の国を指す。
ここの「倭国」とは、その後継王朝なのである。
その「倭国」が、みずから「日本」と改名した、といっているのである。

それゆえ、のち(八世紀以降)に近畿天皇家がみずからを
「日本」と称したとき、それは、“独創の国名”ではなく、
「模倣」、あえていえば、九州王朝から「襲名」した国号だったのだ。
「日本」を最初に称したのは、九州王朝だったのである。

また,天皇という名称にいては,

「古賀達也の洛中洛外日記」(第689話 2014/04/03)の中に,
以下のような記事が載っている。

近畿天皇家の称号

近畿天皇家が701年の王朝交代以降は「天皇」を称号としていたことは明確ですが、
それ以前については古田学派内でも諸説あり、やや「混乱」しているようにも見えます。
この問題について、実証的に史料事実に基づいて改めて考えてみました。

まず、古田先生の著作では史料根拠を提示して、
7世紀初頭頃には「天皇」号を称していたと論述されています。
『古代は輝いていた・3』(朝日新聞社。269頁)によれば、
法隆寺薬師仏後背銘にある「天皇」「大王天皇」を7世紀初頭の同時代金石文とされ、
それを根拠に推古ら近畿天皇家の主は「大王」や「天皇」を称していたとされました。
もちろん、九州王朝の「天子」をトップとしての、ナンバーツーとしての「天皇」号です。

その後の近畿天皇家の称号を確認できる史料根拠としては、
飛鳥池遺跡から出土した7世紀後期(天武の頃と編年されています)の
「天皇」木簡や「皇子」木簡(舎人皇子、穂積皇子、大伯皇子)があります。

これらの史料事実から、近畿天皇家は7世紀前期と後期において
「天皇」号を用いていたことがわかります。
これもまた、九州王朝の「天子」の下でのナンバーツーとしての「天皇」です。

その後、8世紀になると九州王朝に替わって
ナンバーワンとしての「天皇」号を近畿天皇家は名乗りますが、
同時に「天子」や「皇帝」などの称号も併用しています。

その史料根拠の一つは『養老律令』です。
その「儀制令第十八」には次のように記されています。
「天子。祭祀に称する所。」
「天皇。詔書に称する所。」
「皇帝。華夷に称する所。」
「陛下。上表に称する所。」
このように『養老律令』では複数の称号の使い分けを規定しているのです。

おそらくこうした「儀制令」の規定は『大宝律令』にもあったと思われますが、
その実用例として、和銅五年(712)成立の『古事記』序文(上表文)に、
当時の元明天皇に対して「皇帝陛下」と記していますから、
701年以後は近畿天皇家の称号として、「天皇」の他にも
「天子」「皇帝」を併用していたことがうかがえるのです。
おそらくは、九州王朝での呼称(「九州王朝律令」)を
先例としたのではないでしょうか。

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