« 侍ジャパン,台湾に3連勝 | トップページ | 古代史セミナー 2013(2日目) »

2013年11月11日 (月)

伊勢神宮スタートの背景(2)

伊勢神宮のスタートについて調べているのだが,
史料的根拠がなかなかはっきりしなった。
しかし,インターネットで検索を重ねているうち,
ようやく前に進むことができた。
それを報告しよう。

「伊勢神宮」のサイトのトップページには,
以下のような説明が書かれている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

遷宮(せんぐう)とは、神社の正殿を造営・修理する際や、
正殿を新たに建てた場合に、御神体を遷すことです。
式年とは定められた年という意味で、
伊勢神宮では20年に一度行われます。

第1回の式年遷宮が内宮で行われたのは、持統天皇4年(690)のことです。
それから1300年にわたって続けられ、
昭和48年に第60回、平成5年には第61回が行われ、
平成25年に第62回を予定しています。

神宮にとって永遠性を実現する大いなる営みでもあるのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

20年に1度建てかえることを強調しているわけだから,
690年-20年=670年ということになり,
これは「三国史記」の「日本国の登場」とも合う。
(今は「政教分離」だけど,当時は「政教一致」だしね)

なお,日本国という言い方には2つの意味があるらしい。
1つは倭国が国名を改めて名乗ったとするもの。
もう1つは文字通り近畿天皇家が名乗ったもの。
670年にはまだ倭国の名残の日本国だったが,
その後薩夜麻(薩野馬)の帰国(671年)もあり,
おそらく「禅譲」ということになったのだと思うが,
近畿天皇家へバトンが渡された。
(672年の壬申の乱は主導権争いの反映か)
それが中国に認められたのはだいぶあとになってからで,
702年の遣唐使(粟田真人)ということだったのではないか。

一方,「ヤフー智恵袋」というサイトで,
求めていた史料名がヒットしてくれた。

「Q 伊勢神宮の第一回式年遷宮は690年とされていますが、
それは古代のどんな書物に記載されていたのでしょうか。
その原本は今でもありますか。」

「goumuruさん
A 伊勢神宮の第一回式年遷宮の事は
「太神宮諸雑事記(ダイジングウショゾウジキ)」に記されています。
原本は三重・神宮文庫に所蔵されているようです。

平成二十一年七月~九月の東京国立博物館、九月~十一月の大阪歴史博物館に於いて、
第62回式年遷宮記念特別展「伊勢神宮と神々の美術」が開催されましたが、
その時、安政五年の写本が展示され、販売された図録にも掲載されています。

「太神宮諸雑事記」とは、垂仁天皇~後三条天皇の
延久三年(1071)までの神宮の重要事項を編年体で記した書で、
皇大神宮禰宜荒木田氏によって代々書き継がれてきた書といわれています。
この書には、式年遷宮の立制は天武朝の朱雀三年九月二十日
(朱鳥三年→持統天皇二年)と記しており、
式年遷宮の立制を示す唯一の史料だそうです。

実際に第一回式年遷宮が行われたのは、
持統天皇四年(690)に皇大神宮(内宮)、
その二年後の持統天皇六年(692)に
豊受大神宮(外宮)で行われたという事です。

(以下,原文)

天武天皇
白鳳二年壬申太政大臣大伴皇子企謀反擬奉誤天皇、于時天皇之御内心仁伊勢太神宮令祈申給、必合戦之間令勝御、前以皇子天皇太神宮御杖代可令斎進之由御祈祷有感応、彼合戦之日、天皇勝御世利、仍御即位二年癸酉九月十七日、天皇参詣於伊勢皇太神宮志天令申御祈給倍利、或本云、神宮参着了者、又或本云、従飯高郡遙拝皇太神宮帰之由具也、件記文両端也記日本紀文、白鳳四年甲戌秋九月十三日仁多基子内親王参入於太神宮給倍利、
朱雀三年九月廿日、依左大臣宣奉勅、伊勢二所太神宮御神宝物等於差勅使被奉送畢、色目不記、宣旨状〓、二所太神宮之御遷宮事、廿年一度応奉令遷御、立為長例也云々、抑朱雀三年以往之例、二所太神宮殿舎御門御垣等波宮司相待破損之時奉修補之例也、而依件宣旨定遷宮之年限、又外院殿舎倉四面重々御垣等所被造加也、

持統女帝皇
即位四年庚寅太神宮御遷宮、同六年壬辰豊受太神宮遷宮

この「太神宮諸雑事記」には,
「大化」「朱雀」「白鳳」といった九州年号も出てくる。
やったー,大当たりです!
史料名もわかり,九州年号も見つけられて,
私としては「大収穫」の研究会となった。

« 侍ジャパン,台湾に3連勝 | トップページ | 古代史セミナー 2013(2日目) »

古田史学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 侍ジャパン,台湾に3連勝 | トップページ | 古代史セミナー 2013(2日目) »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

最近のトラックバック

無料ブログはココログ