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2012年1月28日 (土)

朝霞地域社会科サークル2012年1月例会

昨日は,上記の例会に参加してきた。

場所は,志木駅直結のげんきプラサ。
時間は,午後7~9時
参加者は,5名(川口さん,山口さん,小畑さん,野口さん,私)だった。

レポーターは私で,
「私の社会科の授業~仮説実験授業を中心として」
という題名で報告させていただいた。
就職浪人時代に仮説実験授業に出会った私にとって,
今年度は教員30周年であるとともに,
仮説実験授業の実践30周年でもある。
県民のつどいに参加されていた方もいらっしゃるので,
それとはまた違う切り口で話させていただいた。
例会の最大の「ヤマ場」は,後半に訪れた。

私が「昼の私が仮説実験授業の実践者なら,
夜の私は古代史の研究者です」と話したところ,
にわかに山口さんの質問・主張・批判が飛び出したのだった。
(山口さんは3年程発掘の経験があるそうだ。
なるほど土器の編年にはめっちゃ詳しかった)
山口さんの発言を私なりにまとめると,以下のようなものだった。

(1) 九州には九州の独自の文化があって良いが,
大和にも古くから独自の文化があり,それが邪馬台国につながった。
(2) 土器の編年や古墳の古さ,巨大さから見て,
邪馬台国は大和説が有力である。
(3) さらに,倭の五王も大和の話である。
(4) 古代日本ハイウェーも大和政権の作ったもの。
(5) 東海地方(大和と関係の深い)の土器が,
関東地方にある時期に大量に入っていったのは,
たくさん日本に渡ってきた渡来人の影響と思われる。

山口さんが大和説の論客とは知らなかった。
「敵は論敵」ということで,私も再質問(含付け加え)。

(1) 大陸や半島に近い北部九州は,「漢委奴国王」,
「邪馬台国」「倭の五王」「太宰府を首都とする九州王朝」
つまり7世紀末まで日本列島の代表・倭国として
中国の歴代の正史に扱われてきた。
(隋書ではイ妥国伝,旧唐書では倭国が九州王朝で,
日本国が大和政権をあらわしている。
ずっと一貫して7世紀末までは九州が中心で,
白村江の倭国の敗北以降,日本の代表が大和政権となる。
九州年号も,評制から郡制への変化もそれを表している)

(2) 弥生時代の考古出土物の分布から見て,
「邪馬台国」は断然北部九州が有力である。
特に鉄器では弥生時代の大和は見る影もない。
(詳しくは,〈「邪馬台国」はどこだ!〉の授業を参照のこと)
土器の編年も,C14測定の活用で,大きく様変わりしつつある。
特に北部九州の土器の古さが見直されつつある。

(3) 倭の五王も北部九州のことで,
装飾古墳,石人・石馬,精巧な金属製品など
中国の南朝とのつながりをうかがわせるものもかなり残っている。
それに「隋書イ妥国伝」には,阿蘇山のふもとの王が登場し,
「from日出ずる処の天子to日没する処の天子」という
有名な手紙の話も出てくる。(×聖徳太子,○九州の王者)

(4) 北部九州が日本列島の代表(九州王朝)だったとすれば,
古代日本ハイウェーが白村江の戦いを前にして
軍用道路として作られても不思議ではない。
しかも,100年後に廃棄されるという点で,
日本列島の代表が九州王朝から大和政権に移行した歴史と
よく合っている。大和政権が作った道路なら,
なぜ100年後に廃棄されるのか理由が不明である。

(5) 渡来人が日本列島にやってきてたくさんの文化を伝えた
ということは確かであると思うが,
何もかも渡来人のお陰で進歩したように考えるのは,
かえって「ひいきの引き倒し」になると考える。
1つひとつ検討していくべきである。

論じ合っている2人にとっては抜き差しならぬ時間であったが,
それを聞いている他の3人にとっては「蚊帳の外」ということで,
議論は持ち越しということになった。

山口さんは日曜日に武蔵嵐山で行われるシンポジウムに出て,
東山道武蔵路にまつわる「五駅問題」で話をするらしい。
もし行けたら私も聴きに行きたい。
もちろん「九州王朝建設説」を持って。

サークル終了後は,馴染みのイタリアンレストランで,
食べつつ飲みつつ楽しく過ごした。
野口さんは風邪のため,
残念ながら途中でお帰りになった。

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