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2011年9月 9日 (金)

田辺さんの岩手・震災ボランティア報告(3)

田辺さんの岩手・震災ボランティア報告の3回目(最終回)。
前回のボランティア活動から3か月たった大槌町の様子などを伝えてくれます。
テレビや新聞で見聞きするものとのギャップに,驚かされることが多い報告でした。
田辺さんに感謝いたします。

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8月13日。昨日でボランティア活動を終え、今日はJR釜石線で遠野から釜石に向かう。
釜石に着くと岩手県交通のバスで、大槌町へ。
今日の目的は5月の連休でボランティア活動をした
大槌町大槌の沢山地区をもう1度、この目で見ておくこと。
3ヶ月での変化を知っておきたかった。

途中、バスは釜石市から大槌町へ今まで通ったことのなかった海岸沿いの市街地を通る。
釜石市の両石町・鵜住居町を通ると
これまで目にしなかった津波による家屋破壊の様子が目に入ってくる。
また、三陸鉄道が線路ごと流されているのも、あちらこちらで目にする。
大槌町内に入ってからも、津波被害の凄まじさに改めて驚かされる。
津波だけではなく、火事によって黒くなった建物も多い。
かなり、家屋の解体が進んでいるとはいえ、その様子はショッキングなものであった。
私が5月に訪れた沢山地区は津波の最終到達点近くで、
それでも当時はその状況に驚かされたものだが、
大槌町の中心街の被災状況はそれをはるかに超えるものであった。
本当に津波被害の何であるかが、わかっていなかったことを改めて思い知らされるとともに、
これだけの被害を受けた人々を受け止める術もない自分を改めて実感した。
自分は何もわかっていないというところからもう1度始めなければならないということを。

さて、旧大槌病院前でバスを降り、沢山地区に徒歩で向かった。
途中の大槌町内の状況や今日がお盆の初日であるということも重ね合わせて、
ここは私が長居をしてはいけない場所だと改めて感じたので、
大槌町ボランティアセンター前からAさん宅(5月に泥だしをしたお宅)
までを往復して、すぐに戻ることにする。
5月に家に×印がついていた家屋は取り壊されていたが、
その家の前では手を合わさずにはいられなかった。
「解体してください」と書かれていた家も取り壊されて、更地になっていた。
家の上に船が乗っていた家屋も解体され、船は地上に下ろされていた。
大槌北小学校は以前のままで、校庭に仮設校舎を建てるという案も中止になったようだ。
かなりの家屋が解体され、私たちが泥出しをしたAさん宅も解体されていた。
泥出したときはそのまま住むことを考えておられるのかと思っていたが、
隣の納屋を残して、母屋は更地になっていた。
もしかしたら、その場に再建されるのかもしれないが、
Aさん宅の母屋が解体されているのを見て、なぜかホッとした。
Aさん宅が解体され、初めどこかわからなかったので、さらに奥へ入ろうとしたら、
すぐ奥の家に×印がついていたので、奥に入るのをやめ、すぐに引き返した。
帰る途中にもう1度、手を合わせて祈った。
旧大槌病院前のバス停に戻ったのは、30分後だった。

それにしても、この大槌町大槌の沢山地区でも家屋の解体が進み、
更地が多くなり、昨日の陸前高田市でも、その規模は違うが同じように見渡す限りの更地だった。
また、私の岩手滞在中に、テレビや新聞で次々に避難所が閉所され、
仮設住宅に入居するという報道を見聞きした。
この状況を復旧ととらえてよいかもしれない。
一方、今だに家屋のガレキ撤去、被災家屋の泥出しのボランティアが必要とされている状況や
三陸鉄道の放置された状態、釜石市の両石町・鵜住居町から大槌町の中心街の状態をみると
復旧とは、まだ言えない。
今後の津波の危険も含めて、復旧に多くの困難があることも事実だし、
皆ができるだけのことをやってこの状況であることを私はもう1度しっかりと受け止めてみたいと思う。
安易に「復興」などという言葉が使えない状況を。
しかし、そういう状況の中で、「三陸 海の盆」のイベントが大槌町で行われたということに
地元の人々とそれを支える周囲の人々のエネルギーの強さと、
湧き上がってくる力の大きさを実感するのであった。

避難所から仮設住宅へという動きの中で、
仮設住宅での新たな人と人のつながりが大切になってくる時期を迎えている。

(新聞報道によると、岩手県では、8月31日にすべての避難所が閉所された。
しかし、東日本大震災復興対策本部の発表によると、
8月25日現在、県外避難者は福島県から54462人、宮城県から8400人、岩手県から1458人。
福島県には、避難したくてもできない人がたくさん生活していることも忘れてはいけない。)
http://www.reconstruction.go.jp/topics/110831hinansya.pdf

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