« この三連休の男子バレー部 | トップページ | 『人生はカレーライス!』 »

2009年11月21日 (土)

3人の「邪馬台国」の授業

ミニガリ本の2010年1月を
「古田説を扱った「邪馬台国」の授業」
としてみた。

3人の実践を1つの冊子に収録して,
皆さんに見ていただこうという趣旨だ。

西尾一氏の実践「「邪馬台国」はどこだ!」は,
1987年発行の『第4期教育技術の法則化』(39)
(明治図書から大量に発行されたシリーズの1つ)
「歴史授業の全発問・全指示」に収録されている。
3時間に分けてあるのはこの授業だけだから,
それだけ力が入っているということだろう。
その授業の内容は「「魏志」倭人伝」の解読によって
「邪馬台国」に至る方法をとっている。
彼らのグループのリーダーである向山洋一氏は,
どこかで「歴史教育を語るくらいの人なら,
古田武彦氏のことを知っているのは当然」と
書いていたように記憶する。
西尾氏も当然氏の著作は読んでおられると思うが,
参考文献にも1冊も出ていないのが残念である。
安本氏や奥野氏,山尾氏など
古田氏の名だたるライバルの著作は
参考文献に出てくるのだが・・・。
ただ,邪馬台国がかっこ付きで「邪馬台国」と
なっているところにその「証拠」を見るのみである。
ちなみに西尾氏は私と同じ1958年の生まれ。

千葉保氏の実践「古事記「天孫降臨」の授業」は,
『(授業)日本は,どこへ行く?』(太郎二郎社)に
収録されている。(1991年発行)
古田武彦氏の『盗まれた神話』を中心にした授業だ。。
銅矛で国生みをしたという話から
銅矛の出土がどこで多いのかという
考古出土物の分布図も取り入れられており
さすがだと思った。(古田氏は現在「銅鐸による
国生み」説に変わっている)
そして,「国生み神話」のふるさとが
福岡県あたりであることを突き止めていく
なかなかスリリングな授業になっていると思う。
神話をこのように利用して,
古代史の真実にせまっていくのかという
迫力ある実践として読ませていただいた。
古田氏の著作も4冊紹介していて,
勉強してみたい人に便宜を図っている。
あと,この授業を受けた子どもたちの授業評価や
感想が載せてあると文句ないのだが,
そこが唯一残念なところだ。

最後に,僭越(せんえつ)ながら私の実践。
私の「「邪馬台国」はどこだ!」は,
1番古い授業記録によると1993年のものである。
古田氏の『ここに古代王朝ありき』に載っている
考古出土物の分布図をたよりに
「邪馬台国」のありかを探っていくもので,
銅鏡,青銅器の「武器」,鉄器,絹の4つで
検証していく。(板倉聖宣さんの提唱した
仮説実験授業とのコラボレーションである)
生徒たちの授業評価や感想もよく,
(5段階で⑤や④が多数を占める)
私としても3年に1度やるのが楽しみな授業だ。
もうかれこれ20年だから,およそ30クラス,
1200人以上に授業したことになるだろうか。
その時々に入手した吉野ヶ里遺跡出土の
レプリカの銅剣や銅鏡,銅鐸もそろって,
生徒たちに見させながら,触らせながら
授業している。石器や土器もそうしているが,
実物に触りながらの授業は生徒たちにとって
得がたい経験になると信じている。
実際博物館などに展示されている出土物は,
貴重品として見るだけに終わることが多いし,
また金属器にいたっては銅の緑青や
鉄の赤さびだらけで,とてもゆったり
原始・古代のロマンに夢をはせる
というわけにはいかないからだ。

« この三連休の男子バレー部 | トップページ | 『人生はカレーライス!』 »

古田史学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« この三連休の男子バレー部 | トップページ | 『人生はカレーライス!』 »

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最近のトラックバック

無料ブログはココログ